淡水シジミ、ミナミヌマエビ長期飼育水槽条件

エビ
ヤマトシジミの殻内側
10月後半の動画になります。見えにくいですが親エビと混じって生まれた小エビもいます。
11月中旬の動画になります。小エビもだいぶ成長してきました。水温は25度前後です。
光の反射のため見えずらいですが、小エビも確認できます。ミナミヌマエビ、カワニナを入れています。餌は生えてきた珪藻のみ。

シジミは淡水域や汽水域に生息する二枚貝です。日本本土の在来種としては、汽水性のヤマトシジミ(卵生、浮遊期間あり3から10日、日本全国の汽水、砂泥底に生息している。)、淡水性のマシジミ(卵胎生、浮遊期間無し、全国の淡水)、セタシジミ(卵生、浮遊期間数時間あり、琵琶湖固有種)の計3種がいます。                                      

*現在は放流され、増えてしまったタイワンシジミ(卵胎生、淡水)も数多く生息しているそうです。北米にも生息しているようです。(生息してしまった。が正しいそうです。)マシジミがタイワンシジミに圧倒されていたり、交配が進んでしまい純粋な種類もかなり減ってきてしまっているそうです。

卵生の種の生態は海産の貝とほほ同じとの事。*機会があればホタテ、アサリ、ハマグリ等も調べてご報告いたします。他の淡水二枚貝と違ってグロキディウムとなり寄生はしません。どちらの生態にしてもふしぎです。食性は他の二枚貝と同じく植物性のプランクトン、水中の浮遊性藻類や懸濁物質(けんだくぶっしつ)をろ過摂食(珪藻類とデトリタス)
水の汚れには弱く、泥底化に生息は適していないとの事。食用にされるのは主にヤマトシジミだそうです。適温の水温は全国の淡水域に生息していることから5度から23度くらいと考えます。
大きさは2から4㎝程度(長生きすればもう少し成長するらしいですが、余り大きなシジミは見たことがありません。)寿命は7から8年、10年以上と言われています。

我が家のシジミの種類は不明ですが、(多分、マシジミだと思います。もしかしたら台湾シジミかもしれません。*天然採取したシジミです。) 大きさは1cm採集時と変わらず

水温は冬は8度くらい、夏は30度ほどです。水温を冷やすことが出来ないため酸欠を防止する為エアーレーションをして直射日光が当たらない場所に置いています。                       

そのシジミの現在までの長期飼育(8年位)している水槽の条件をお伝えします。
難しい二枚貝の飼育ですがシジミが水槽内でなぜ今まで生きてこれたのか考えてみました。

                                    

考えた結論としては                                       1.限られた水槽内でも餌に困らなかった。
(貝自体の大きさが小さい為と、数に対しての餌の珪藻の量が足りている。)
2.シジミ自体が温度変化に強い事。*あくまで推測です。
3.水質の変化にも柔軟に対応できるのかもしれません。水替えは水道水を使用してカルキ抜きで中和していました。                                        4.もしかしたらシジミは他の淡水二枚貝とえらの形状が違いうために食べる餌の種類も増えているのだかもしれないとも考えています。

今から8年ほど前までは春から夏にかけて小川に出かけて魚取りを楽しんでいました。その時に見つけたシジミを拾ってきて水槽に5個ほど入れました。8年たった今現在でも3匹ほど生きています。その条件をお伝えします。*シジミの寿命はあまりわかりませんがあと数年は生きると思います。

条件、機材
場所は土間、側面のみ西向き西日が少し当たる程度の環境です。夏は水温33度、冬は7度まで温度変化があります。

水槽90cm、底面砂は大磯15㎏、ミネラルサンド5㎏、フィルターはエーハイム2080一台、ろ材はセラミック材、ライトは60cm用一灯ライトです。*一月に一回水替え(5分の3)、大磯、他、アワビ、ホタテガイ、カキ殻も水槽、フィルターに入れています。

ポイント
水つくりがとても重要です。投入前に一月ほどセット後に循環をさせておいて、珪藻類を増やしてから投入してください。シジミは小さい分、他の淡水二枚貝よりは餌の消費が少ないですが、餌とする珪藻類には変わりはありませんので、別に珪藻用の水槽が準備できなければ珪藻類の繁殖が確認できてからの方が良いです。

貝、魚、水草
シジミ、魚はメダカ、タナゴ、ドジョウ、ミナミヌマエビです。水草はオオカナダモ、コカナダモ(夏の温かいときは西日でもよく育ちましたが冬場には日差しが余り当たらないため毎年枯れてしまいます。)蛍光灯一灯では育てることは難しいです。


餌については特に気にしてあげていたことはありませんでした。貝自体が小さいため、水槽内に発生する珪藻類で賄えてたものと考えています。聞いた話ですが、60cm水槽にドブガイを1匹のみ入れればそれなりに持たせることが出来ると聞いたことがあります。シジミはもっと小さいので持ったのだと推測しています。

水質、PH
水質はアルカリ性、PHは7から7.5くらいです。*PH8.0でも大丈夫です。酸性にならないように注意してください。*1~2週間に一度定期的な水替えを行ってください。

水替え
シジミ水槽の水替えは1月に一度くらい5分の3か2位行っています。ろ材も同時に洗浄しています。水は水道水を入れてカルキ抜きを適量いれています。定期的に蒸発した分は水道水とカルキ抜きを入れて補充しています。*ストックの帰水があればよいのですが、水槽が大きいと足りずにどうしても水道水になってしまいます。

淡水二枚貝の飼育が大変難しく現在試行錯誤挑戦していますが、シジミも今後は砂を増やして水温も安定した環境で飼育していきたいと思います。

上記しましたが、8年以上生きていることには改めて驚いています。今までは特に気にもせずむしろ気が付かなかったのですが2022年の5月に底面を掃除している時に再び見つけたときは本当にびっくりしました。他の淡水二枚貝の長期飼育のヒントになるかもしれないと思いました。土間の床に近いところに水槽を設置しているため以外に温度変化が少なかった可能性もあります。(しかし、夏の暑さは相当なものです。)

他の淡水二枚貝とシジミとの違い
元々、シジミは海から登ってきて、他の二枚貝は元々淡水域からルーツがあるため鰓の形状が違うためシジミにはタナゴは産卵出来ないといわれたことがあります。

以前、1.5cmくらいのシジミと5cm位のカワシンジュガイとタナゴを入れて飼育していたことがありましたが、その時はタナゴがシジミに興味を示していたのを思い出しました。もしかしたら小型のタナゴは産卵できるのかもしれないと思ったことがあります。今後、機会があれば試してみようと思います。     

シジミの産卵は水中で受精して卵が水中を漂いながら分割をはじめ幼生になり、カワシンジュガイ類、イシガイ類の二枚貝がグロキディウムで魚に寄生してから底生生活に移るのとは基本的に生態が違います。やはり同じ二枚貝でもこれだけ生態が違うのです。引き続きこれからもよく観察しながら飼育していきます。シジミ、カワニナを飼育している同じ環境でミナミヌマエビも増やす事が出来ました。

ミナミヌマエビ

ミナミヌマエビ

体長は雄20mm、メス30mm未満の小型の淡水に生息するエビで、食性は雑食性           繁殖期は春から夏、卵はメスがお腹に抱えて、幼生期は卵の中で過ごし2㎜位の稚エビで誕生する。 寿命は約1年です。*我が家で飼育しているミナミヌマエビも自然採集してきたものです。

シジミと同じ環境で飼育しているときにミナミヌマエビもたくさん増やす事が出来ました。現在でも我が家の水槽で元気に生きています。シジミやほかの淡水二枚貝の生活環境と自然でもかぶっている為に貝が生息するに良い条件であれば増やす事が出来るのだと考えています。餌は特に専用の物は与えていません。藻類、メダカの餌、プレコフードを一緒に食べているのだと思います。                                           エビにとって適した環境下ではどんどん増えていってくれています。水温も最高33度になっても元気に増え続けています。せわしなく動き回っている姿はなかなか見ていて飽きないものです。

注意点

エビが特に他の生物を襲うことはないようです。むしろ、タナゴやクチボソなどほかの魚類の口に入ってしまう場合は食べられてしまうので注意が必要です。別々に飼育することが望ましいですが、無理な場合はそんなときにはたくさんの水草を入れて隠れ場所を確保するなど対応してあげてください。                                        

エビも淡水二枚貝を飼育するにあたってとても重要だと考えています。水槽で増えた珪藻を食べながらはがしてくれる役割を担ってくれるためです。貝は自分で餌を探しに行くことが出来ません。流れてくる餌を吸い込みながら食事をします。エビや、ドジョウなどの魚たちが水槽内を動き回り砂を掘り返し舞い上がった珪藻類を取り込みます。その理由があるために、二枚貝だけの飼育はしないようにしています。

新しい情報を再度ご報告させていただければと思います。

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