二枚貝の餌である珪藻の増やし方を研究しています。ここでは淡水二枚貝の餌として私が実際に行っていることを記事にしてお伝えしていきます。アクアリウムなど魚を飼育している方などには邪魔者扱いの珪藻ですが、二枚貝を長期飼育するうえでは欠かすことが出来ません。現在私が珪藻を増やす為に用意している機材等もご紹介していきます。
結論まだ実験段階ではありますが珪藻の増殖はできました。実際に飼育しているタニシ、ヌマエビには与えています。確認方法として顕微鏡を使用しています。珪藻類、各種沢山の微生物を観察出来ています。長期的に飼育観察をしていかなくてはなりません。苔を食べている生物は同時に微生物も食べていると思うので本当は雑食性なのかもしれません。
珪藻培養のポイントは十分な光量、栄養です。
機材など上部ろ過槽、エアーリフト、(もしくは水量の少ない水中ポンプ)、発泡スチロール箱、もしくはホームセンターで売っているプラスチックケース、化石を砕いた砂、水温計、ライト(水草が十分育つ光量を持つもの)です。藻類用の培養液(理化学薬品として入手できます。)もしくはハイポネックスです。
水温水温はベランダの空きスペースにて行っています。そのまま外気に影響される温度になります。2022年の夏は朝の最低水温は24.5度前後、昼間の最高水温は33度ほどになっています。あまり温度には影響されず育っていくようです。
1セット目上部ろ過槽(ペットボトル手作り)にエアーリフト(手作り)を発泡スチロール箱にセットします。床砂に化石を砕いた砂を厚さ1.5cm敷く、ろ過槽に化石を砕いた砂を敷き詰めて水を入れてからエアーポンプを作動。そして、上からライトで24時間照らしています。
2セット目ホームセンターで購入してきたプラケースを2段にして、水中ポンプで下から上にくみ上げてる方法を取っています。(オーバーフロー水槽です。)鉄製のラックもホームセンターで購入し、上段、下段をライトで24時間照らしています。プラケースの上段は穴を2か所開けて塩ビ管を通して水が抜けるようにしています。化石を砕いた砂は通気性のある袋に約2kg入れたものを上段に沈めています。
肥料ハイポネックスを2Lペットボトルに水を入れたものに1ml入れて攪拌したものを2段のオーバーフローには1L,発泡スチロールケースには500ml程入れました。その後は何も入れずに蒸発してしまった水を足しているだけです。*藻類用の培養液がより良いです。
水槽を立ち上げて約4.5日位から珪藻が肉眼で確認できるようになります。2週間後にはケースの壁面にびっしりと珪藻が付着しているのを確認できました。顕微鏡で確認をすると藻類だけでなく色々な微生物も発生して動き回っているのを確認できています。2022/08/20現在もたくさん繁殖しています。
与え方プラスチックプレートを沈めて、そこに付着した珪藻をプレートのまま取り出して与えるか、もしくは指でこすり落として与えています。タニシは水を吸い込みながら、もしくは口でこそぎ落としながら食べれるためどちらの方法でも問題はないと思います。タニシを飼育してから1月半経ちますが現在まで夏の暑さをものともせず稚貝を産んで増えています。
二枚貝の場合はプレートをそのまま置く場合は自ら給餌できませんので、こすり落とす、もしくはエビ、魚を一緒に飼育して魚たちが食事中にはがした珪藻をもらう形のどちらかだと考えています。繁殖を狙うのであれば数種類の魚類を飼育しなくてはなりません。(ドジョウ、ハゼの仲間)今後、実際に水槽内で飼育をしながら柔軟に対応していきます。二枚貝は2022年の秋から導入、飼育をします。それまでに温度管理も含めて別の水槽を立ち上げ今から二枚貝の水槽の準備をしています。
こちらは2022年の9月にドブガイを4個飼育を開始いたしました。他にはシマドジョウ2匹、ゼニタナゴ1ペア、ミナミヌマエビ数匹、タニシ数個、カワニナ数個です。現在2023年1月ですが貝も魚もエビも死なせないまま飼育継続中です。水温は現在15℃前後。
タニシの飼育方法について余談ですが、タニシは暑さに強い印象に変わりました。考えてみると魚を取りに行くと水深が浅い場所でよく見かけるなと思い出しました。田んぼや用水路で水深が5cmもない場所で沢山見かけていたなと思いだします。タニシにも数種類ありますので、今後はタニシにも焦点を当てて飼育、ご紹介をしていけたらと思います。二枚貝を飼育するうえで同じ貝類とのこともあり、カワニナもタニシも飼育方法が共通するところが有ると感じています。応用できるところもあると思いますのでご報告できたらと思います。
今後の展開2023年1月現在、2022年の9月に投入したドブガイも一つも死なせることがなく現在も飼育し続けています。水温は15℃前後。これから産卵の季節に入ります。よいご報告ができればと思っています。エサの珪藻類は2日に一回100mlの水に溶かしたものを水槽に投入して与えています。
まだまだ珪藻の増やし方は研究中です。年間を通して安定的に増やし続けられるように研究を続けていきます。増やしている途中、緑藻が増えてきて珪藻が追いやられて緑藻がほとんどを占めてしまうような状況もありましたが、よく観察をすると珪藻も緑藻もバランスを取りながら増えている感じでした。触ってみるとすぐに剝がれてしまいます。(とても柔らかく脆い)
その時、私は何の根拠もないですがバランスも含めこれでよいのかもしれないと感じました。自然界では緑藻も、珪藻も微生物も同時に生きています。実際には二枚貝を飼育してみて初めて答えは出せるのだと思っています。今後、皆様にご報告をさせていただきます。
あまりに緑藻が増えてしまってためリセットを試みました。掃除中に何故か気になりケースの壁を指ですくって顕微鏡で観察をしてみました。すると、そこには、珪藻、緑藻、微生物が今まで観察した中で一番バランスよく、多く観察が出来たためです。勿論、私の目標はあくまで珪藻を増やしていきたいのですが、最終目標は淡水二枚貝の長期飼育、繁殖ですので、二枚貝に良い方を選択するつもりです。これもまだ研究段階ですので、こちらも皆様にご報告出来たらと思います。
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