タナゴの【産卵方法】説明になります。参考にしてくださればと思います。貝が途中で死んでしまった場合の対処方法もお伝えします。

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繫殖

タナゴを産卵させるには二枚貝が必要になります。魚の種類によってよく産み付ける貝の種類はありますがここでは種類よりもやり方を載せていきます。秋産卵型も春から秋までの産卵型も基本は同じです。産み付けた後の貝の飼育、保護の方法がとても大事になります。私が以前行っていた時には川真珠貝を利用できていましたが、今は保護の対象となりつつあり、住まいも関東なので自然採集も現実的ではありません。普通に今お店で購入できる二枚貝が対象でお話いたします。

タナゴの産卵に準備するもの

タナゴペア(オス1匹、メス2匹を推奨しますが、オス1,メス1でも構いません。)
ゼニタナゴはオス1匹・メス1匹が良いです。なるべく大きめの水槽を準備

二枚貝2.3個(ドブ貝がメジャーと思います。)二枚貝を入れて沈めておく容器、容器の中に入れる砂、少し粒の大きなものが良いです。ソイル(丸く加工した土でも可)(貝が潜るための物、そのまま取り出せるので、入れておくことにより産卵した後に取り出しやすいです。*容器は下面に穴を数か所開けて水が出るようにしておきましょう。砂、ソイルがこぼれない程度の穴をあけてください。

水槽(水槽は小型のタナゴでは30cm~で使用できますが、45cm以上あったほうが水質の安定を考えるとよいと思います。)

水(立ち上げが完了していている水を使用している水、カルキ抜きを使用せず、自然にカルキを抜いた水がより良いと考えます。)

ろ過機(上部ろ過でも、外部式でも、投げ込み式でも、底面式でもよいと思います。) 

稚魚用の水槽 あまり大きくなくても良いと思います。水は全て同じ条件で作ったものを使用しましょう。

稚魚用のエアーレーション エアポンプ 強すぎるのは絶対にNGです。これも事前に準備しておくことをおすすめします。ろ過機はスポンジ式を使用ください。エアーレーションのみでもよいと考えます。水をストックしておいて、こまめに水替えをしてあげればよいだけです。

底面砂、大磯、田砂など(ベアタンクでも構わないです。)*ベアタンクとは砂を敷かずに水を入れた水槽を指します。ベアタンクはメンテナンスが楽です。

水槽掃除用のホース 糞、汚れを取り除くため必要です。桶と網でも可です。魚がびっくりしないように静かに行いましょう。貝もびっくりすると卵を吐き出してしまうことがあります。

足し水ストック水 水槽の水換え用と二枚貝用(カルキ抜きなどは使用せずに自然にならした水が良いです。エアーレーションもあればよいですが、無くても問題はありません。自然に減ってしまった分、水替え時に使用してください。産卵期間中、貝を移した後も水は汚れます。                                        

タナゴの餌、市販の物や珪藻、水草、プレコフード、イトミミズ、赤虫などバランスよく与えることが出来ればとても良いと思います。

タナゴ稚魚の餌、冷凍ワムシ、グリーンウォーター、ミジンコ(生態)、珪藻、インフゾリアなどタナゴ稚魚に与える用のスポイト、目の細かい網(余り小さすぎないものが良いと思います。小さすぎるものは使いにくいときがあります。)

二枚貝用 水槽、ある程度の大きさのある物であればよいです。極力外の直射日光が当たらない場所が良いです。温度が上がると貝は死んでしまいます。*必ず産卵をさせる前に立ち上げておいてください。

二枚貝用 エアーポンプ、エアーストン、エアーチューブ

二枚貝用 ミネラルサンド推奨。底面砂、大磯、田砂、ソイルでもよいです。

タナゴの産卵

1,タナゴの産卵管が伸びてきた時(成熟したとき) 底に穴をあけたタッパーに砂を敷いてから貝を入れます。(タナゴも貝もしっかりと水合わせをしてから入れてください。)

2,そのまま3週間入れておきましょう。その期間に産卵が行われます。3週間が経過したときに静かに取り出して別の水槽に移します。4週間後に産卵がされていればタナゴの稚魚が浮上してきます。

3,稚魚は朝方浮上することが多いみたいです。その期間は早起きをおすすめします。朝起きて稚魚が見えたときには、すぐにえさの準備をしてから、別の稚魚用の水槽に手桶などで水と一緒に掬って移してあげましょう。その後、餌は浮かべてあげましょう。稚魚はあまり下にいません。たいてい水面に浮いています。彼らが食べやすいように与えるときに網に入れた解凍したワムシなどをゆっくりと沈めていけば浮かせられます。浮いてきた稚魚の死因は餓死が多いと思います。あらかじめインフゾリアを入れておくなど稚魚が餓死しないようにしてあげましょう。その際に水の汚れにも注意が必要です。   
その後はこの作業を繰り返します。

秋産卵型

秋産卵型も基本は同じです。9月中旬ごろから産卵をし始めます。貝を維持する期間がとても長く半年以上です。その間、いかにして二枚貝を生存させることが出来るかがカギとなります。その方法は、別の私のブログ投稿に書いてあります。参考にしていただければと思います。メリットは秋からなので水温が比較的落ち着いてきてあからの産卵になることだと思います。

秋産卵型は浮上の時のタイミングが重要です。逃してしまうとせっかく浮上してきた稚魚を死なせてしまうことになります。4月ごろか6月位まで気にしてみてあげてください。浮上してきた稚魚の育て方は春産卵型と同じです。しかし、タナゴの種類によって食性が少しずつ違いますので、そのタナゴにあった餌を与えて元気に育ててあげてください。

余談ですが、シロヒレタビラ(他のタナゴでも一緒かもしれませんが)産卵の最盛期には夜中の真っ暗な時でも二枚貝に産み付けていたそうです。夜で目が見えない時でも何かを感じ取り産卵を行えるのでしょう。聞いた時には本当に驚きました。

二枚貝がタナゴの卵を産み付けられたまま死んでしまった時の対処法をお伝えします。(秋産卵型に通用するかは不明です。)

緊急ですのですべてのタナゴ稚魚が生きられるか難しいですが、浮上させることもできます。

用意するもの、プラケース(1リットルの水が入れば十分です。)

水(あらかじめ準備してあるカルキが抜けている水)水道水を数日放置して自然にカルキを抜いた水がベター

メチレンブルー 

1,プラケースに水を7割入れておきます。

2,死んでしまった貝を取り出します。

3,貝を開きます。カッターなどで貝柱を切ってなるべく綺麗に傷つけないように開いてください。開いた後は貝の身が付いていない殻を外します。実がついている方の殻の鰓に卵が入っているか確認してください。(明るい黄色で1cm以内のラーメンの麺みたいなもの、あればそれがタナゴの卵です。)

4,卵の確認が取れたらゆっくりとプラケースに沈めます。

5,その後、メチレンブルーを数滴たらしてください。色の目安は、薄く水が青くなる程度です。後はそのまま数日放置します。メチレンブルーは貝の腐敗を防いでくれます。腐敗を防ぎ時間を稼いで何とか稚魚を取り出す方法になります。

6,うまくいけば、その中で稚魚が成長していきます。(目安は)日々形を少しずつ変えていきますのでわかると思います。)ダメかな?と思っても暫く放っておくことが良いです。

7,そのまま成長して浮上してくる稚魚もいます。しかし、貝を開けてしまったことにより鰓の形状が崩れてしまっている場合はうまく出てこれません。その時はピンセット、ハサミ、カッターなどを使って鰓を切って浮上の手助けをしてあげてください。浮上した後の稚魚は他の稚魚と同じく育ててあげましょう。

庭に井戸水の池がある方や、家の敷地に川が流れ込んでるような環境の方でしたら貝を生かしたまま維持することは難しくはない環境もあると思います。

貝を維持するために極力水温を上げないようにしなくてはなりません。日陰において、出来れば土を掘って埋めても良いと思います。

今よりもより良い方法がありましたらご報告いたします。まだまだ勉強中です。

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