水槽内という限られた条件下で淡水二枚貝の長期飼育と産卵を目指しています。
これは水槽内で2022年9月から淡水二枚貝(ドブガイ)の飼育を始め最終的には、1年2か月飼育することができたことの記録をしたものです。最終的には水槽内で長期飼育と産卵から育てを出来るようにする事が最終的な目標になります。
飼育方法としては間違ってはいないように感じますが、エサをたくさんっ培養をして与えること、水替え頻度を増やす。温度管理についても日本の四季に沿った温度に合わせることが必要だと感じています。*ただし日本の夏の暑さには耐えられないと思いますので最大でも25度くらいかなと考えています。
2023年11月の最後のドブガイ動画になります。縦になり入水管と出水管がが見えています。この後1っ週間後ほどで死んでしまいました。
淡水二枚貝が死んでしまった原因としてはエサ不足の餓死、もしくは水質が酸性に傾いていた為に殻が溶けてしまいうまく殻を閉じられずに餌が捕れなかったのが原因かもしれません。
水槽に投入前に重さは計っていませんでしたが、死んでしまったときに軽かった事や中をのぞいた時に随分と隙間がありました。殻も随分と薄いなと感じました。
あくまで推測の域を出ませんが、次回は投入前に重さを計ってから水槽に投入をしてみます。
他には頻繁にPHのチェックと水替えの頻度を多くしてみようと思います。
下は最後のドブガイが死んでしまった時の画像になります。やはり今見ても殻が薄いように感じます。
色にも光沢がないように思えます。右は開いてみたところです。最初に重量を計っていないのでわかりませんが全体的に痩せているように見受けられます。色は死んでしまう前から弱っていた為に変色していたものと推測をしています。本来はもっと乳白色のような白なはずです。
1年2か月間飼育をした飼育条件をお伝えいたします。
条件としては、温度管理をして、エサの珪藻を別の水槽で培養をして与えていました。
餌は実際には珪藻と緑藻が混じったものを与えていました。理由としては、うまく珪藻だけを増やしていくことが難しかったためです。やはり、珪藻をたくさん与えられようにしなくては長期飼育は難しいと感じています。
下は夏場の培養槽の様子です。冬になり寒さが出てくると緑藻がメインになってしまいます。
巻貝の餌には良いのですが、二枚貝の餌には適さないようです。飼育はとても難しいと改めて感じます。
餌を給餌する際、本来は珪藻が最も望ましいとは思いっていましたが、
ある仮説を立てて飼育を行っていた為、緑藻でも珪藻でも構わずに定期的に給餌していました。
その仮説とは、陸上の草食動物の食生活と体の大きさです。なぜ、草食動物は体があんなにも大きいのかを考えたときに彼らは草を食べるときに一緒に体の中の微生物も一緒に消化してしまうそうです。
その時の消化してしまう微生物こそがたんぱく質のようです。淡水二枚貝もきっとそうであろうと考えて緑藻も与えていました。
顕微鏡で珪藻と緑藻を覗いてみるとかなりの数の微生物がいることがわかりました。きっと貝達も餌の珪藻と一緒に微生物も消化吸収しているのだろうと思います。
しかし、記事の最初にたぶん餓死だろうとの憶測も書いていることから、先ほどの話には矛盾が生じています。原因を考えますと、メインの餌の珪藻が足りていなかったのだろうと考えました。
珪藻と一緒に微生物を取り込むことで成長をしていくと考えています。
経験からお話をいたしますと、珪藻をメインに増やすことはとても難しかったです。
夏の1週間は珪藻がみるみるうちに増えていったと思えば数日後にはなくなり緑藻が増えていることなどざらです。安定して珪藻が増えなかったのです。
逆もあり、緑藻がびっしり生えていたかと思えば数日後には珪藻に代わっていたりと中々安定しません。これからの課題になります。*経験からお話をすると緑藻のほうが簡単に繁殖をします。タニシとカワニナにはとても良い餌になるのですが・・・うちのタニシはずっと培養している藻類を食べているので驚くほど大きくなりました。タニシって水槽内でこんなに大きくなるのか・・と驚いています。
殻が薄いと感じた事への対応として、蛎殻などを入れてみようと考えています。
貝殻から溶け出したカルシウムをうまく接種してくれるかもと考えている為です。蛎殻を入れることにより水質も安定させれこともできます。殻の表面にバクテリアも発生するためにろ過の一旦も担ってくれます。
次回の水槽の立ち上げ時には砂を減らし(メンテナンス性向上のため)代わりとして鉢植えの鉢に砂を入れて飼育していこうと考えています。底面の砂が多くてもよいのですが、貝がいると底面の砂掃除が
しっかりと出来ない気がするため鉢植えに変えてみようと思います。
理由といたしましては、ホースで砂を掃除するときに貝に当たってしまいその拍子に貝の中に産み付けられた卵が出てきてしまう恐れがあります。
頻繁に底面砂掃除ができない場合、砂の中に汚れが蓄積してしまう為に結局は貝や魚などに悪影響が及んでしまうため避けようと思いました。
*しかし、鉢植えでも同じだとは思うのですが、横や下に穴が開いているので完全には閉鎖されないと思いますので採用をしてみます。
水替えを1.2週間に一回行う。足し水を頻繁に行うようにする。
やはり多くはなくても魚を数匹とエビ類を飼育してい内にアンモニアがたまっていくと思いますので、
水替えと、汚れを定期的に取り除く必要があります。与える水については、水道水を汲んで暫く置いたものを必ず使用するようにしてください。一週間以上置いたものがベターと考えます。
私は、カルキ抜きなどは一切使用はしていません。すべて汲み置いた水で飼育しています。
以下、今回の使用水槽セットになります。
ドブガイの飼育環境と使用機材といたしましては、
- 水槽は規格水槽30センチ位のもの
- 上部フィルター
- 底砂は珪藻土を砕いて細かくしたもの*使用前によく洗って使用。3センチ位敷きました。
- 水槽蓋(プラスチック製)
- 水槽用ライト
- エアポンプセット
- 水槽用のクーラー*チラー型をお勧めします。ペルチェ式より冷やす能力が高い為
- 水温計
- 水替え用のポンプとバケツ
飼育生物は
- ドブガイ4匹
- ゼニタナゴ1ペア
- ヒガシシマドジョウ2匹
- タニシ数匹
- カワニナ数匹
- ミナミヌマエビ数匹
珪藻培養に使用した機材といたしましては
- 60センチ規格水槽
- 水槽を2段に置くことができるラック
- 水槽の上に置く箱(手作りの上部ろ過の箱)
ホームセンターで購入、2か所穴を開けてパイプ2本通して使用。 - 水中ポンプ*上部ろ過でも代用は可能ですが、ライトを当てるために面積を広くとる必要が有ると考えてプラスチックの箱を代用しています。
- 水温計
- カルキを抜いてストックする為のペットボトル数本*中には珪藻土を砂状にして3センチ位敷き詰めてエアーポンプで水を循環させて、ライトを当てていました。
- 水槽用ライト*水槽の大きさに合わせたもの、水草が成長することのできるW数とルーメンのあるもの
60センチ水槽用に1つと上部ろ過の箱用に使用。 - 生物はタニシ数匹、カワニナ数匹、ミナミヌマエビ数匹を飼育しています。
*1年たった2024年5月現在、ミナミヌマエビは数十匹に増えています。
水槽を立ち上げてから何も生物を入れないまま1月間放置してから二枚貝を投入しました。
飼育条件として、水温は冬16度前後、夏でも18度前後に設定をしていました。
*20度を超えないように温度設定をしています。
餌は2,3日に一回、増やした藻類(珪藻・緑藻)を水に溶いて与えていました。
定期的に顕微鏡で珪藻、緑藻を観察して微生物が生息しているのかも調べていました。
PHのチェックもしながら水質の安定に努めます。
水質は水質はアルカリ性、PHは7.5~8.0位
足し水はペットボトルに水を入れて最低でも1週間は経過した水を使用します。
水替え時の水も同じく汲み置いた水を使用。
淡水二枚貝が調子が良いとき悪いときの二枚貝の調子を見るポイントをお伝えします。
調子が良いときには、
縦になり砂の上に立っている。
入水管、出水管が開いている。
調子が悪いときには、
砂に潜らず横になってしまう。
弱っていて触っても反応が鈍いときなどです。
*元気でもタナゴに卵を産み付けられすぎると横になってしまうことも有ります。
貝が死んでしまった時にはすぐに取り出してください。
水を汚す原因となり他の貝や生物に悪影響を与えてしまいます。
飼育方法は、
貝の生態の勉強、観察、温度管理、エサの定期的な給餌、水替え、良い水の準備、エサの珪藻の培養になります。
これを繰り返して行います。良いと思ったことは取り入れるを行っています。
下は6匹新しく導入するドブガイになります。
これから導入するドブガイたちは初めに重量を計り飼育をしていきます。
今後もより良い方法が見つかりましたらお伝えいたします。
タナゴの産卵飼育の際にも参考になると思っています。
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