ヒメボタル 【陸生蛍】の【生態・生息地・飼育方法】を紹介しています。オスとメスの違い・見分け方もわかります!

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昆虫類

ヒメボタル 姫蛍 英名 Hime firefly(英名は多分です。調べ中) 学名luciola parvula

  • ヒメボタルの生態のご紹介です。ヒメボタルはコウチュウ目ホタル科のホタルの一種。日本固有種。人工飼育は確立されていない。飼育がとても難しい。
  • 要因。数多く生息していると推測されるが、山奥に多く生息しているため年間通しての観察ができないため
  • 他には飼育環境を生息地に合わせる必要があると考えられるが現在の技術では難しいと考えられる。気温や湿度を合わせてあげることが難しい。
ヒメボタル生息地。埼玉県秩父市。近くには川も流れていて数は多くはないですが初夏にはゲンジボタル、ヘイケボタルも飛び交います。

生活環境平地から高い山地まで分布するホタル。東京都内で平地でも見られる場所は八王子の一か所。秩父などは民家の周りなどで飛び回っていいます。主に標高600m以上の山地に生息している。東日本では標高1000mを超える山地に多く生息している。
岩手県の生息地では気温は20℃から25℃、湿度は70%から110%の間の環境で暮らしているようです。

よく出現する条件。1日の平均気温が20度以上の日が4日から5日経ってからよく発生する。地域にもよりますが7月10日くらいがピークとなる。
秩父では6月初旬にピークを迎えます。

陸生ホタル大きさは7mmから9mmほどになります。メスのほうがふっくらとしている。
オスの発光体が2段 メスは1段
卵の大きさは0,6mm程度の球状。
地域により成虫には大型と小型があり東日本は大型。西日本は大型、小型がいる。

ヒメボタル、ヘイケボタル、ゲンジボタルの見分け方

ヒメボタル 赤い部分の黒い場所が下まで届いていない。大きさも小さい。
ゲンジボタル 赤い部分の黒い場所が上から下までと通るが細い。中心が斑点のようになる。斑点の中心から十字のようにになるものもいる。
ヘイケボタル 赤い部分の黒の部分が上から下まで一本太く入る。

ホタルはなぜ発光することができるのかは体内で化学反応を起こすためです。ルシフェリンとルシフェラーゼという酵素が体内の酸素と反応して光を出します。一定の間隔で強い光をチカッチカッと放ちます。(0,5秒に一回光る)20時から22時頃によく発光する
卵も蛹も幼虫も発光します。

飼育方法難しく、確率されていない。

ホタルの一生は成虫となったあと、交尾して受精後翌日から産卵をして、その後死んでしまう。受精卵は約1か月で孵化して陸生の巻貝を食べながら成長していきます。幼虫は(終令幼虫)4月上旬に土の中に潜って土繭を作りその中で蛹となり5月中旬の雨の翌日に地上に出て次の世代に命をつないでいきます。
*土に潜らず腐葉土の中で土繭を作らないで蛹になるものなど生活環境によって差があります。産卵場所や幼虫の生息場所、蛹化の場所について、土中との記述が一般的であるが実際には落葉層で蛹になることが多い。蛹になるには繭を作るともあるが繭を作らない場合も多い。
幼虫の活動できる最低温度は12℃
暑さに弱く涼しくなくては生きてはいけない。平野部に連れてくると暑さのため弱り死んでしまう。

エサ成虫は水しか飲まない。寿命は7日ほど 
幼虫は陸生の巻貝を食べている。

オスは飛べるがあまり得意ではなく、1mから1、5m程をよく飛翔しています。高くても5m程
メスは翅が退化しているため飛ぶことができません。雄雌ともに行動範囲が狭いために生息地域が限定されています。生息地域が山など自然に囲まれているために人の手が入りにくく生息数自体は多いと推測されています。
成虫は昼間は地上に積もった落ち葉の中や土の上で休んでいる。メスは飛べないため、地上や草の茎、枝などにつかまって発光してオスが現れるのを待ちながら発光して、オスが現れたら交尾します。メスはお腹に無精卵を30個から90個持っていて翌日から産卵を始めます。


平地には基本的には生息しないが、名古屋城外は平地に生息している珍しい場所。

生態生息場所1年で成虫になる場合もあれば2年かかるものもいる。場合によっては3年以上幼虫でいる幼虫もいるようです。なぜそうなのかは解明されていない。
目安として、温暖地で1年、寒冷地で2年、エサが少ない場所では3年、もしくはそれ以上かかる場合がある。こちらも理由は解明されていない。

幼虫は寒くなると冬眠するともいわれていますが、もし腐葉土の中で過ごしている場合は冬眠はせずにずっと活動している可能性もあると考えます。*腐葉土は熱を発します。冬に腐葉土から湯気が出ているのをよく見かけたことがあります。調べると1月でも中の温度は60度位になるようです。その周りであれば十分生き物は活動できると思います。

幼虫の生息場所はススキやイタドリが多く生えてる。森林、竹林の中に多く生息している。他にはクズ植物が多く茂った場所など、葉が堆積していて腐葉土化した場所で適度な湿り気がある場所が生息の条件になっている。
秩父では民家の近くの栗畑などにも生息している。初夏になるとヒメボタル、ゲンジボタル、ヘイケボタルが乱舞している場所もあります。

エサは陸生の巻貝になります。しかし、地域によって巻貝が少ない場所などではミミズなども食べていると報告があります。
キビガイ、ベッコウマイマイ、オカチョウジガイ(ほかの巻貝もそうだとは思いますが、腐葉土化した葉をエサにしています。)、ナミコキセルガイ(段ボールを濡らしたものをよく食べるようです。)コハガイ、他、ミミズなど 
本来のエサではないですが、飼育するときエサの確保が難しい場合は水生のモノアラガイ、カワニナ等も食べてくれるようです。*なんとイカの切り身も食べるようです。鮮度が落ちるのが早いので頻繁に交換が必要です。タコも食べるかもしれません。
一匹のヒメボタルが成長するためには50個位の貝が必要とされます。
*巻貝は日本に約800種類確認されています。そのほとんどが日本固有種。

コメツキムシみたく死んだマネもする。足を畳み頭を内側にする。

人工飼育時幼虫は濡らしたペーパーなどを使用して飼育できます。水槽でもプラケースでもできると思いますのでそれぞれ工夫してみてください。個人的に感じているところは人工飼育のポイントとして、生息地の温度、湿度をなるべく再現してあげなくてはならないようです。調べるほどかなり飼育のハードルが高い。4回脱皮して終令(5令)幼虫となる。何がきっかけで蛹になるかが解明されていない。
もしかしたら、意外な方法で飼育できるかもしれませ。しまだまだ研究するところは多いです。
幼虫が壁をよじ登り逃げ出さないように注意してください。
採集した現地の気温と湿度を再現することができれば長期飼育が可能かもしれません。

卵の保管に必要なもの小さなプラケース、土、卵を移動するための筆(筆先を湿らせて使用)、クッキングペーパー、十分にカルキ抜きした水(ペットボトルで十分だと思います。)
*土は雑菌が混ざっているため、よく天日干ししたもの、もしくはフライパンで炒って熱殺菌したものを使用ください。優しく掬って移動させてください。20日ほどで孵化し始めます。

産卵用には入れ物に土を敷く、もしくはペーパーを敷く

陸生巻貝か水生巻貝、ミミズ エサはいつでも切らさないように入れておく
巻貝の中に入り込んでいるので一緒に捨ててしまわぬように注意する。

幼虫の餌について選り好みをせずに食べてはくれるが、実は本来の食性はわかっていない。飼育下ではオオタキキビやマルシタラガイを食べてくれるが、本来は葉の上で生活している貝であって生活圏が重なっていない。実際には地表で生活しているクリイロベッコウを食べて生活していると推測される。
謎だらけのホタルです。

幼虫の採集では地表に穴をあけて、エサを入れた入れ物を数日置いておくのが一般的なようです。

余談ですが、ホタルには毒があり海外ではホタルを食べて毒を体に取り込み毒カエルになるカエルも報告されています。*今までその毒がどこから取り込んでいるのか謎で近年発見されたようです。

もう一つ余談ですが、聞いた話です。昔、電気も通っていない地域に住んでいた方が、夏場6月から8月までホタルを瓶に入れてライト代わりにして勉強していたと話してくれました。
瓶に何匹も入れておくとそれぞれ違うタイミングで光るため明かりが途切れることがなかったようです。
勉強できる明るさは十分あったとの事。
他にもトイレに行くときにも部屋の移動にも使っていたと話してくれました。
子供が火を扱うのが危険なためなるべく火を使わせない為の知恵だったようです。

その方は子供のころにはミツバチを下駄で落としてお腹から蜜を吸っていたとも話してくれました。そんな話は聞いたことが無かったのでかなり衝撃を受けました。ミツバチには気の毒ですが甘くて美味しかったとおっしゃっていました。*他には試していた人はいなかったようでオリジナルの発想。
逞しすぎます。
*オーストラリアのアボリジニの人たちがデザートとして蜜アリを食べるとは知っていましたが、それ以上の驚きでした。
*アリとハチは近縁種ですから蜜については驚きませんが、、
お話をしてくださった方、ありがとうございました。

人工飼育の資料を読んでいても春まで生かしておくこと自体難しく、さらに蛹になることが無いとの事。成長ホルモンの関係なのか、謎が多いです。今後もいろいろ調べてご報告させていただきます。

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